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ハコラム-HA column-10月号vol.2

Written by オオハラ
「清潔」というと皆さんは何を思い浮かべますか?
私はきれいに整理された部屋を思い浮かべます。整理された空間は仕事の能率も上がるらしいですよ。何より気持ちがいいですよね!
今回はお部屋の収納術、ではなく医療における「清潔」の話です。

FEATURE2 清潔な環境

医療において清潔な環境とは何でしょうか?もちろん、見た目に整理されていることはとても重要です。
しかし私たちが普段から最も意識していること、それはナノレベルの清潔な環境です。ではなぜ医療では清潔さが求められるのでしょう。
1つは患者さんを守るためです。
病院には健康な人は勿論、あらゆる病気を持った患者さんが来院します。その病気の中には「人にうつる」病気もあります。重要なことは病気を他の人に移さないことです。そのためには一度一人の患者さんに使った器具を再度使うという行為は絶対に避けなければいけません。
2つ目は働くスタッフを守るためです。もし手袋を付けずに素手で作業をしていたら、どこが汚れてしまって、どこが清潔なのかわからなくなってしまいます。
さらに歯科では鋭利な器具が多いです。もし手を切ったら?そこに感染力の高い菌やウイルスがいたら?

口の中の細菌の大きさは0.5~10㎚(ナノメートル)。聞き慣れない単位でイメージつかないですが、10万分の1㎜のサイズです。
細菌が成人男性くらいの大きさとしたら、人間は170㎞くらいの大きさ(笑)ウイルスはもっと小さいです。
目には見えない菌とかウイルスをどうやって取り除くのか?
それは皆さんが知っている「消毒・殺菌・滅菌」です。この3つの言葉、実は全く違うものです。
金庫のような滅菌器
食洗機みたいに自動で器具を高水準消毒してくれる機械

 

ご家庭で良く使う言葉は「消毒」と「殺菌」ではないでしょうか。ですが、医療の現場では「消毒」と「滅菌」しか使いません。
「殺菌」は『付いている菌を殺すこと』で殺す対象や程度は含まれません。
言ってしまえば、10%の菌を殺して90%が残っていても「殺菌」といえるので、有効性に対しての保証はない、あいまいなものなのです。言葉だけではなんとなく強そうですけどね・・・

「消毒」は病原性のある微生物を害のない程度まで減らすことです。対象物や程度で低・中・高の三段階に分けられます。
「高」水準消毒がより菌が少ない状態です。実際には歯を削ったり、詰めたり、お掃除したりする器具器材を「消毒」して使います。

「滅菌」は限りなく無菌に近づけることです。手術などで、本来無菌の体内に入れる器具は菌がついていない状態が望ましいです。
実際には抜歯、歯茎の切開、インプラント手術等で使う器具器材を「滅菌」して使います。
その滅菌や消毒ができる機械にもランクがいろいろあるのですが、今年9月
坂田歯科医院では国際的にも最先端の滅菌機構を取り入れました!
今までの機械でも滅菌できていたのですが、歯科で取り扱う器具器材は構造が複雑なものも多く存在するため、その複雑な構造隅々まで滅菌ができる最先端の機械を採用することで、より高い安全を皆さんに提供できるようになりました。

医療機関で行う滅菌の方法に関して実は日本では明確な規定はなく、それぞれの医院がモラルのもと任意で決めているのが現状です。
滅菌するのは機械ですがそれを取り扱うのはあくまで人間です。
当医院で就業しているスタッフはセミナー、書籍等で正しい知識を深め、皆高いレベルで消毒・滅菌を理解し実践しております。
スタッフ皆が共通の意識のもとで動いているので、患者さんには大学病院並かそれ以上の環境で受診していただけると言っても過言ではないと思います。
患者さんからは見える部分ではないですが、見えないところにまで決して手を抜かず高い志を持ってこれからも診療を進めて参ります。

坂田歯科では「S」に徹底的にこだわります。
「整理」「整頓」「清潔」「清掃」です。診療の中で随所に配慮しておりますので探されてみてはいかがでしょうか?
見つけたらスタッフに聞いて答え合わせをするのも面白いかもしれませんね。